今年の目標などひとつ 2021

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2017年から年の初めに「今年の目標」と称して、その年に最後までページを繰り終わることを目指す書物を決め、皆様にもお知らせしていた。

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2017「続日本紀」

2018「日本書紀」

2019「古事記・万葉集」

2020「万葉集・続日本紀」

という順である。

「繰り終わる」という表現には奥の深い意味が込められていて、決してそこに書いてある一字一句をおろそかにしない・・・という姿勢ではなく、まあとにかく最後のページまで順番にページを繰っていればいいか、という私の読書姿勢を示す。

2019年から2020年に万葉集がまたがったのは、深い理由はない。単に読み終わらなかっただけのことである。そして、そのせいで続日本紀を読み始めるのが遅くなり、年が明けた今もまだページを繰り終わっていない。あと少しというところなのだが、描かれている時代が、長岡京に移ってからとなってしまってなぜか興味が引かれず、遅々たるペースで何とか前に進んでいるかな?という状態である。

上を見ても分かるように「続日本紀」を目標にしたのは2回目である。ページを繰るというのを目標とするメリットが実はここにある。ただ、ページを繰るだけであるから、その中身があんまり頭に入らない。すると、も一度読み返しても、初めてのような新鮮な気持ちでその書物に向かい合えるのだ。書物の値がそうお安いものでない以上、これは非常にお得な読み方と言えるのではないか(笑)。

とはいいながら、それでもあと数日すれば「続日本紀」のページも繰り終える。次を考えねばならない。

今のところ候補は・・・これまたこれまでのものを再読しようと思っている。

候補の一つ目は・・・万葉集。

これは前回、新潮社の古典集成のものに一年間お世話になったが、今度は沢潟久孝「万葉集注釈」か、伊藤博「万葉集釋注」あたりで行こうかと思っている。他にもいくつかの注釈書を考えてみたが、やはり昭和と平成・・・それぞれの時代を代表する(と私が思っている)個人による注釈書はこの二つ。そのどっちか・・・だと思う。ただしこの二つは、本当にこれを一人の人間が書いたのかと思われるほどの分量。到底一年ではページを繰り切れない。数年にわたっての作業の作業となるだろう。途中でギブアップする可能性は極めて大である。限りなく100%に近い。まあ、頭から読み始めて、最低年内いっぱいは読み続ける・・・ぐらいの緩さで行くことになると思う。

候補の二つ目は・・・これまた2度目の挑戦で「日本書紀」

前回と同じ岩波の古典大系。本当は新編日本古典文学全集のもので行ってみたいのだがあいにく手元にない。他に国史大系のものも手元にはあるが、これは訳注が付いておらず、私のようなものの手には負えない。思い返せば昨年は日本書記が上梓されて丁度1300年。本当ならば昨年にやっておけばよかったとちょいと公開している。

さてさて、いずれを選ぶことになるかは今のところ私にもわからない。決まり次第、ここでご報告したとと思う。