行ったことのあるところ…東京 5(神田界隈続々々)

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いよいよ神田神保町に繰り出した…私がまず目指したのは、かねてM先生からその名をうかがっていた日本書房と西秋書店。そのすじ方ならきっとご存知のお店かと思う。今度帰郷の途中東京をすぎるときに神田によってみようと思っていることを師匠にお伝えしたら、師匠は即座にこの2つの店はぜったいにはずしてはいけないと教えて下さった。

…と、ここまで来て、他にどんな古本屋さんがあったのかを思い出すために神保町あたりの地図を見て、ふと気づいたことがある…というか思い出したことがある。ここで私は前回書いた内容を訂正しなければならない。

御茶ノ水の駅の改札を抜けたのは11時の30分をまわっていたと思う。改札口を出てのカレースタンドに入る。

と前回は書いた。

しかしながら、私の定かではない記憶を辿れば、日本書房は駅を出て、そこから伸びる真っ直ぐな道の途中にあったはず。今、その位置を地図で確かめれば、水道橋の駅から南に伸びる通りにある。となると、私が降りた駅は水道橋の駅だということになる。そういえばそうだったかなあ…なんて、今更ながらに自分の記憶の不確かさにあきれているのだが、地図で日本書房の周辺を見渡していると、だんだんとこちらのほうが確かだと思われてくる。

日本書房に辿り着く前にもいくつかの古書店が目に入ってきたが目も振らずに私は進む。目的のお店に辿り着く前に、限られた懐中の中身を減らしたくはなかったからだ。この日私は、上に示した2つの古本屋さんと、我が母校の図書館と繋がりの深い八木書店古書部にまず行って、それから懐中に余裕があればそれ以外の古本屋さんにも行ってみる…という作戦を立てていたのだ。

昼食を摂ったカレースタンドから5分も歩けば日本書房がある。国文学専門の古書店だ。私がそれまで行っていた大阪の古書店の多くは全てのジャンルの古本を扱っている店が多く、どんなに大きな古書店であっても、私がほしいと思う書物はその一角を占めるに過ぎない場合が多かったが、ここはそのホームページの冒頭に

万葉集から三島由紀夫まで。江戸時代の本から新刊本まで。
国語学・国文学に関する本を扱っています。

とあるように、国文学の書物のみで成り立っている。胸が踊らない訳がない。私はワクワクしながら、自らの専攻する分野の書物の並ぶ書棚を舐めるように、それこそ隅から隅まで見つめ続けた。いくらでもほしい本はある。けれどもそれらを片っ端から買ってゆくわけには行かない。それに、これからいくつもの古書店を回るのだから、ひょっとしたら同じ本がここよりも安い価格で店頭に出ているかもしれない…などと思いつつ、まずは何も買わずに店を出る。

続いては西秋書店。こちらもそのホームページのお店の紹介に「日本語・日本文学研究の専門店」とある。日本書房からは通りを少し南に下り、ちょいと横にそれたところにある。これまた徒歩5分の位置だ。ただ…これは今地図を見ながら書いてていることで、わたしはこのお店は日本書房と同じ通りの上にあったように記憶している。ちょっと離れて入るが、同じ通りの斜向かいにあったように記憶している。

全く当てにならない、我が記憶である。

コメント

  1. 玉村の源さん より:

     日本書房、西秋書店、八木書店。国語・国文関係ならば、この3店が代表ですよね。
     あと、小宮山書店もありますね。
     そして、もう1店、そらそら、神保町の交差点の近くにある。交差点の東で、そらそら。2階に行くと複製本や洋書が置いてある。そらそら。
     店構えまで頭に浮かぶのですが、そらそら。
     何か見ればすぐに分かると思いますが、ボケ防止のために何とか思い出そうとして、休み休み考えること1時間。三友亭主人さんは既にお分かりと思いますが、一誠堂。
     ボケ防止には頭を使うのが一番だと思います。研究するのが一番でしょうかね。

    • 三友亭主人 より:

      源さんへ

      たくさんありますよねえ…行きたいなあ…
      一誠堂、覚えがありますよ。ほかにもいろいろ覚えています。
      この記事を書くにあたって、神保町界隈の地図を見ながらあれこれ思い出しています。

      そんでもって、もちろん小宮山書店さんも。
      こちらはちょいと思いでもありますので、次の時に少し書かせてもらうつもりでいます。